治験Q&A
治験Q&A
■Q.1 「医療ボランティアってなんだろう?」
臨床試験(治験)に自分から進んで参加、協力をしてくださる方々のことを「医療ボランティ
ア」と呼んでいます。お薬が製品になる段階までの安全性や有効性を確認するために協力し
ていただく方のことです。医学ボランティアは、そのお薬を必要としている患者さんへの大
きな社会貢献に結びついた奉仕行為であると考えております。また、臨床試験は有効で安全
な医療品の開発に携わっているということを意識していただけたらと思います。より優れた
医療品が提供されるためには、医学ボランティアの方々の協力が必要不可欠です。
■Q.2「誰でも参加できるの?」
つくばICPボランティアサークルには老若男女問わず
治験に興味がある20歳以上の方はどなたでも参加ができます。
ただし、各募集試験に関しては基準が設けられております
ので必ずしも参加できるわけではありません。
■Q.3「第Ⅰ相試験で健康な成人が対象なのはなぜ?」
第Ⅰ相試験の治験参加者の方は健康な成人と指定されていますが、それには以下のような理
由があります。
1. 健康な成人の方の場合、特定の病気を持つ患者さんを集めるのに比べて比較的短期
間に治験参加者を集めることができる。
2. 健康な成人の方の場合、病気を持たないで、治験薬の働きに影響する他の薬を使用
している可能性が低い。よって、正確に治験薬の安全性・薬物動態を確認できる。
3. 第Ⅰ相試験では安全性だけでなく、薬物動態の検査も同時に行われる。吸収・分
布・代謝・排泄や標的器官(ホルモンなど、特定の器官に対してだけ働く物質につ
いて、その作用を受ける器官のこと)への到達時間、到達量などを明らかにする
ため、採血やその他の検査を頻繁に行う必要があり、健康な成人であれば、それ
に耐えることができる。
■Q.4「なぜ20歳未満の人は参加できないの?」
20歳未満の方は体がまだ成長期であり、社会的にも精神的にも臨床試験に参加
する、・・・といった意思決定の判断ができる年齢に達していないためです。
■Q.5「なぜ他の薬を使ったらいけないの?」
薬によっては、一緒に服用してしまうと相互作用により副作用が出る場合があります。
そのため、臨床試験に参加するときは他の薬の使用は原則禁止としています。
■Q.6「入院期間中で検査などがない時間はどのように過ごしているの?」
ゲーム、ビデオ、DVD、マンガ、雑誌、パソコンなどの娯楽品をご利用いただいておりま
す。ご自分で用意してきていただいても大丈夫です。貸し出しのできるパソコンの数は少
ないですがインターネットもご利用いただけます。ただし、パソコンなどは検査が始まる
際、電磁波などの都合上、電源を落としていただくようご協力お願いいたします。
■Q.7「なぜ食事は決められた物しか食べてはいけないの?」
臨床試験では同じ条件のもとで正確なデータが必要となりますので、決められた内容で決め
られた量の食事を食べていただきます。また入院中に摂ることのできる飲み物は水または麦
茶となります。
■Q.8「休薬期間ってなんですか?」
最後に参加し、投薬した臨床試験から次に参加する臨床試験までの期間を「休薬期間」とい
います。臨床試験に参加すると、開発途中の薬を使用していただき、様々な検査や採血を行
うため、体に負担をかけることになります。そこで、体が元の状態に戻るまである一定の期
間子をみることが必要となります。また、一回の臨床試験で献血と同じくらいの採血をする
ため、ある一定の期間(つくば国際臨床薬理クリニックでは3ヵ月~4ヶ月)は休んでいただきます。
■Q.9「なぜ女性の試験は少ないの?」
女性はホルモンの影響が大きいという理由があります。また、女性は子供を産むという男性
とは違う体の仕組みを持っています。開発途中の薬では子供に与える影響について情報が少
ないため、男性で試験を行うことが多いのです。
■Q.10「謝礼金ってなんですか?」
臨床試験に参加していただく皆さんは「ボランティア」と呼ばれております。「ボランティ
ア」と聞くと、きっと無償奉仕を思い浮かべる方が多いかと思います。「ボランティア」は
自発的に献身するという意味もあります。そして「医学ボランティア」には自発的なだけで
なく、責務が求められます。つまり長時間の拘束などによる不便や不快感などです。そのよ
うな負担や時間的拘束に対して謝礼が支払われています。