新しい薬ができるまで。
新しい薬ができるまで。
■基礎研究
・新規物質の探索・創製
薬になる可能性のある新しい物質を探したり、創ったりすること。
・物理的化学研究
水に溶けやすいか、すぐに分解しないか・・・などの性状や構造を調べること。
■非臨床試験
・薬効薬理研究
薬をどんな方法でどれくらい使うと効き目があるかを調べること。
・薬物動物研究
薬がどのように吸収されて、いろいろな臓器に分布し、代謝されて排泄される
のか調べること
・一般薬理研究
くすりがどこにどのくらいの強さでどのくらいの速さで効いていくのか・・・など、
薬の性質を調べること。
・一般毒性、特殊毒性試験
毒性(どのくらい使ったら危ないか)を調べること。
特殊毒性は発がん性や胎児(お母さんのおなかの中の赤ちゃん)への危険がないか・・・
などを調べること。
■臨床試験
・第Ⅰ相試験
ヒトで最初に行う試験。健康な成人ボランティア(健常人という。通常は男性)に対して
開発中の薬剤を投与し、
その安全性を中心に、薬剤が体にどのように吸収され排泄されていくかといった「薬物動
態」を調べる試験。
・第Ⅱ相試験
少数の患者さんを対象に薬を飲んでいただいて、薬の適切な量、安全性や効き目を調
べる試験。
・第Ⅲ相試験
第Ⅱ相試験よりも多くの患者さんに薬を飲んでいただいて、実際の治療に近い形で薬の安
全性や効き目を調べたり、
既に薬として認められている同じ作用のくすりとどこが異なっていて、どこが優れている
かなどを調べる試験。
■承認審査
・承認申請・審査
治験の結果を国に提出し、薬として製造・販売しても問題がないかどうかの審査を受ける
こと。
■市販後調査
市販後、多くの患者さんにくすりを使ってもらった結果、開発段階や臨床試験の段階では
発見できなかった副作用や効き目のデーターを集めること。